全国の合計特殊出生率

地域理解の第一歩として利用されるオープンデータといえば、その地域の人口ではないだろうか。

多くの地域で少子高齢化が進んでいることはご承知のことと思う。
少子高齢化要因の一つである「出生」に着目するのであれば、「合計特殊出生率」は有力な指標である。
合計特殊出生率は一人の女性が生涯に産む子どもの数を示し、2.07を上回れば人口は維持できるものとされている。
(詳しくはこちらを参照)

合計特殊出生率の1960年からの推移は図1のとおりである。1975年時点ですでに2.07を下回っている。

少子化いう言葉は21世紀になってからよく聞かれるようになったが、その兆候はかなり以前から現れていた。

2016年の合計特殊出生率を都道府県別に表したのが図2である。全国平均は1.44。地図上に表すと、西高東低といった印象である。
福島県は長野県と同じ1.59、全国で12位である。

参考として、各県の合計特殊出生率の推移を図3に示す。1980年には沖縄を除くすべての地域で合計特殊出生率2.07を下回り、底に達しているのは2005年、そこから微増の傾向がみられる。これは全国値とほぼ同じ傾向である。

合計特殊出生率の確認方法
・右下の矢印アイコンで、グラフを全画面表示できます。
・「表示都道府県の指定」地図からサンプル点をクリックすることにより、グラフが抽出されます。
・複数地域で比較する場合は、Ctrlキーを押しながら地域をクリックしてください。
・初期状態に戻す場合は、データのない場所でクリックします。
・「表示都道府県の指定」のサンプル点内の色は指定期間における合計特殊出生率の平均値です。
 青(高)⇔黄色(低)
・「表示期間の指定」スライダで統計期間の変更ができます。

次に福島県内を見てみる。2016年時点の市町村合計特殊出生率のデータはないため、2008~2012年にかけて厚生労働省の「人口動態保健所・市区町村別統計」にて報告された値を図4に示す。

県全体の合計特殊出生率(ベイズ推定値)は1.48。途中、東日本大震災が発生したという大きな例外事項があるものの、市部より郡部が高く、そして県北部より南部にて出生率は高い。

さらにこれを時系列で表す。図5は福島県内市町村の合計特殊出生率の推移である。
(合併によりなくなった自治体は省略している)
プロットした測定年から5年間における合計特殊出生率を示している。
(1983年の値は、1983~1987年までの合計特殊出生率を示す)

合計特殊出生率の確認方法
・グラフ右下の矢印アイコンで、グラフを全画面表示できます。
・推移表またはサンプル市町村地図のサンプル点をクリックすることにより、グラフが抽出されます。
・複数地域で比較する場合は、Ctrlキーを押しながら地域をクリックしてください。
・初期状態に戻す場合は、データのない場所でクリックします。

非常に高い合計特殊出生率であったのは、以前から市部よりも郡部であり、特に飯舘村や葛尾村、浪江町、大熊町といった今回の東日本大震災にて被災した沿岸部や阿武隈高地の町村では高かった。そのような地域でも1998~2001年調査においては、ほぼ2.07を割る結果となった。

市部では測定した25年間で0.4程度どの地区でも減少がみられるが、郡部では減少カーブがさらに急になり、大きく出生率を下げている地域が少なくはない。

なお、2013年~2018年の市区町村別出生率は、2019年の秋ごろ発表とのこと。

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